汗腺と皮脂腺
ワキガの強烈な刺激臭はどのようにして発生しているのでしょうか?
脇の下には、汗を放出させる「エクリン汗腺」「アポクリン汗腺」「皮脂腺」という3種類の器官が存在します。
エクリン汗腺
主に体温を調節する為の汗腺で人間の殆どの体の表面に分布しています。
エクリン汗腺から分泌される汗の成分は殆ど水ですので、基本的に無臭です。
アポクリン汗腺
脇の下や陰部、耳の中など限られた部位にだけ存在する汗腺です。
アポクリン汗腺は、性的アピールをする為に発達した汗腺と言われ、
フェロモンを出すのが本来の役割と言われています。
アポクリン汗腺からの汗に含まれる成分は、タンパク質・脂質・各種脂肪酸・糖質・アンモニア・ステロイド類・色素リポフスチン・鉄分など実に様々です。
アポクリン汗腺から分泌される汗自体は、ほとんど臭いはありません。
皮脂腺
脂腺とも呼びます。体毛1本に対して皮膚の内部に1つ存在する小さい腺です。
主に脂質を分泌し、皮膚や毛髪の表面の保湿や保護するための汗腺です。
脂質は、細菌が増殖する原因となり、臭いの発生につながります。
発生のメカニズム
3種類の汗腺類(エクリン汗腺、アポクリン汗腺、皮脂腺)が相互に連携し合い、ワキガの臭いを発生させています。
- まず、アポクリン汗腺から分泌された汗に含まれる脂肪分やタンパクが質肌表皮の雑菌を退治してくれる皮膚常在菌によって分解され強い腐敗臭を発生します。
- これに皮脂腺から分泌される脂質が加わり、さらに臭いを強烈にします。
- そして、この腐敗臭がエクリン汗腺から分泌された水分を多く含んだ汗によって脇の下全体に広げられ臭いが発散します。
以上がワキガの臭いの発生メカニズムです。